まちづくり 視察研修 松代観光 地域活性化

平成22年度事業報告
 

平成13年6月発足以来、当会では「信州松代まるごと博物館構想推進」のために、松代に潜在する地域資源を一つ一つ掘り起こして光を当て、磨き上げて全国に発信し松代の活性化を目指して取り組んできました。22年度は今まで取り組んできた活動をさらに継続発展させ松代の歴史的文化遺産の保存利活用に取り組み、松代の町の質を高める取り組みを行ないました。

・新規特別事業として、長野市が整備した旧樋口家住宅の管理運営の委託を受けて、維持管理と利活用に取り組みました。

・2010松代イヤー実行委員会の構成メンバーの一員として松代イヤー推進に取り組みました。

・重点事業として①まち歩きガイドセンターの推進、②まち歩きガイドの養成、を行い現在松代城から象山地下壕に集中している観光客の流れをまちなかに導きいれ、まるごと博物館構想の実現化を目指しました。

・大学との連携を推進し、清泉女学院短大・神奈川大学松代町まちづくり研究所・信州大学農学部造園科等との連携を図りながら事業を推進しました。

・シンポジウムや視察の受け入れ等を通じ各地区とのネットワークを推進しました。

・松代地区住民自治協議会の構成団体として地域づくりに参加協力しました。

 

1、歴史的文化遺産保存利活用の推進

地域の歴史的文化遺産を保存活用することにより松代全体をまるごと博物館として地域振興を図る取り組みを行いました。

(1)文化財登録と利活用の推進

 ①神奈川大学・松代町 町づくり研究所の活動の一環として長野市教育委員会や歴史的建造物所有者との連携を深め、文化財登録を推進し利活用を図りました。

<国の登録有形文化財>

7月16日(金)松代から3ヶ所、8件が答申され、合計29ヶ所、59件となる。

11月14日(日)市教育委員会から登録有形文化財登録証・プレート伝達式松代公民館にて

明治薬科大学創始者恩田重信宅の保存活用および登録文化財登録推進について大学からの相談を受け、市教育委員会文化財課へ橋渡しを行い、保存活用登録への道筋をつけました。(平成23年5月から修復工事着工)

(2)庭園都市松代の推進

 ①「信州松代お庭を愛する会」を中心に「武家屋敷のお庭拝見」を実施してお庭の公開をお願いし、併せてお庭所有者を地域で支えていく仕組みづくりを研究しました。 

②信州大学農学部佐々木邦博教授と連携して水路網の調査に協力して水路の保全にとりくみ庭園都市松代の推進に取り組みました。併せて市教育委員会と連携して登録記念物としての登録推進を図りました。

(3)人物を活かしたまちづくりの推進

 江戸後期以降日本の近代化に貢献した人物を発掘して光を当てて全国に発信し、松代の魅力を高め、地域振興を図りました。

 (4)民話の里作りの推進

民話研究家青木貞元氏をはじめ、清泉女学院短大の学生、民話紙芝居作製協力者による民話の里プロジェクト推進により、地域に伝わる民話を採集し紙芝居化して地域で子どもを育てる環境作りを行い、あわせて観光振興に努めました。

<民話紙芝居の作製>

紙芝居の作成10話(松代関係は5話・清泉女学院短大5話)

6月26日(土)民話紙芝居検討会

 10月 9日(土)真田十万石まつりで紙芝居披露

10月10日(日)旧樋口家にて清泉女学院短大生紙芝居披露

11月20日(土)新作紙芝居5話披露  旧樋口家住宅にて

紙芝居作品は、エコール・ド・まつしろ倶楽部語り専科や子育て支援ボランテイアの
 

(5)旧町名復活の推進

旧町名復活の機運を盛り上げるために全国各地の情報を収集し、2010松代イヤー実行委員会「まちプロジェクト」を通じ情報提供に努めました。まちプロジェクトに夢空間会員が多数参加して旧町名復活への機運を盛り上げました。
 

2.まち歩きによる地域振興の推進(重点事業)

地域資源を活かして「まち歩きコース」を開発し、まちのにぎわい創出のためにまち歩きの普及拡大を図りました。各種まち歩きコースの開拓とツアーの実施を行い、まち歩きガイドセンターの充実を図り、松代まるごと博物館構想の実現を目指した地域振興を推進しました。

2010松代イヤー実行委員会「まちを楽しむプロジェクト」へ参画し、松代の各種「まち歩き」を積極的に推進しました。

(1)まち歩きツアーの開催

   各種まち歩きツアーを開催しました。

<まち歩きツアーの開催>

①4月18日(日) 松代西条のしだれ桜めぐり      29名

②5月15日(土) 信州松代武家屋敷のお庭拝見     73名

③6月27日(日) 梅扇院座禅体験と路地めぐり     13名

④9月12日(日) 江戸時代の商人町を歩く        8名

⑤10月17日(日)江戸時代の絵地図を片手に松代の旧町名を歩31名

⑥11月7日(日) 武家屋敷のお庭拝見175名

⑦11月21日(日)松代の歴史ある建物を見て歩くツアー 38名

⑧12月5日(日) 松代が生んだ先人の足跡探訪     30名

⑨1月16日(日) 閻魔大王図拝観と御安口三ヶ寺めぐり 21名

⑩2月27日(日) 佐久間象山ゆかりの地をめぐる    70名

⑪3月19日(土) 信州松代のまち並み散策とひな巡り  14名

⑫3月27日(日) 信州松代のまち並み散策とひな巡り   5名
 

(2)まち歩きガイドの養成

 ・まち歩きガイドを養成し、各種まち歩きを活発化させて地域振興を図りました。

 ・まち歩きガイドのためのテキスト「松代検定」を推進しました。
 

<まち歩きガイド養成塾の開催>  参加者20名

①9月12日(日) 江戸時代の商人町を歩く 

②10月17日(日)江戸時代の絵地図を片手に松代の旧町名を歩く          

③11月7日(日) 武家屋敷のお庭拝見

④11月21日(日)松代の歴史ある建物を見て歩くツアー

⑤12月5日(日) 松代が生んだ先人の足跡探訪

  <松代検定人物編を出版>

まち歩きガイドのためのテキスト「松代検定」人物編を出版しガイド養成に活用しました。

 (3)まち歩きセンターの推進

  ・観光客に松代のまち歩きの情報を提供し、観光客と住民との交流を推進して地域振興を図るために松代イヤー実行委員会と連携してまち歩きガイドセンターを開設し管理運営にあたりました。

・まち歩きマップやガイドブックを充実させまち歩きの活発化を図りました。

「松代まち歩きマップ」の発刊

「パワースポット皆神山」の発刊

・まち歩きセンターにてレンタサイクルを推進し自転車によるまち散策(ポタリング)を推進しました。電動自転車3台設置し貸出しを行いました。

(4)まち歩きのための案内看板整備

 まち歩きを推進するために各種案内看板整備を整備しました。

<案内看板の設置>

松代町内東側の地域に案内看板を7箇所設置。

①祝神社  ②功徳山願行寺  ③縣宮稲荷神社  ④金刀比羅社  

⑤白鳥山證蓮寺   ⑥芳谷山梅扇院   ⑦八田家

3.交流ネットワークの推進

シンポジウムや講演会、松代学講座の開催や視察研修の受け入れ、講師派遣等を行い各地区とのネットワークを推進し松代のまちづくりの質を高める取り組みを行いました。
 

<シンポジウムの開催>

①9月1日(水)まちづくりフォーラム

      −ITを活用した地域活性化「佐渡お笑い島計画に学ぶ」− おやきやにて

  基調講演 「佐渡お笑い島計画に学ぶ」  吉井靖氏(内閣府地域活性化伝道師)

  まちづくりフォーラム 「情報を全国に発信し地域活性化」

           パネリスト 吉井靖氏・佐々木友輔氏(映画監督)・香山篤美氏

           コーディネーター 丸田一氏

  参加者を交えたトークセッション

②11月27日(土)「真田一族」をつなぐまちづくりシンポジウムの開催 

松代大英寺にて

  第一部 基調講演

      「真田一族を活かしたまちづくり 池波正太郎が描く真田一族の魅力」

       講師 土屋郁子さん(池波正太郎真田太平記念館館長)

  第二部 シンポジウム  沼田市・上田市・東京・松代町
 

<講演会の開催>

①11月7日(日)「松代藩 江戸時代の水路網と庭園について」 旧樋口家住宅にて

          講師 佐々木邦博氏(信州大学農学部教授)

②11月14日(日)「城下町松代のおいたち」 旧樋口家住宅にて

           講師 降幡浩樹氏(真田宝物館学芸員)

③1月16日(日)須磨子忌記念講演会(須磨子芸塾倶楽部主催) 旧樋口家住宅にて

  基調講演 「須磨子誕生!正子から須磨子への道」 講師 堀井正子氏(近代史研究者)

  新春対談 「女性たちの明治・大正、そして須磨子」

        堀井正子氏×宮坂勝彦氏

④1月28日(金)朗読講談 小松姫   大英寺信徒会館にて

          口演 吉沢小枝(朗読口演師)

          解説 鎌倉法弘(大英寺住職)

⑤1月31日(月)「松代の力 風水から見た松代そして神話」 松代まち歩きセンターにて

          講師 目崎茂和氏(南山大学教授・三重大学名誉教授)
 

<信陽まつしろ未来楽の開催>

①5月28日(金)講師 丸山日出夫氏(長野県文化財保護指導委員)

②6月25日(金)講師 丸山日出夫氏(長野県文化財保護指導委員)

<松代学講座の開催>

①6月19日(土) 旧樋口家住宅オープン記念

         「新御殿跡(真田邸)の保存整備事業について」

         「旧樋口家住宅の歴史と保存整備事業について」

          講師 倉石和彦氏(長野市教育委員会文化財課係長)

             渋沢 文氏(長野市教育委員会文化財課主査)

②7月10日(土)「栗林忠道 陸軍大将」 講師 原昌義氏(郷土史研究家)

③8月29日(日)「大島博光 生誕100年」講師 大島朋光氏(大島博光記念館館長)

④1月22日(土)「皆神山を巡る歴史」講師 宮下健司氏(若槻小学校校長)

⑤2月19日(土)「明治期の松代の近代化」講師上條宏之氏(長野県短期大学学長)

⑥3月26日(土)「日本にスキーが伝わって100年 

日本スキーの草分け堀内文治郎」講師 原昌義氏(郷土史研究家)
 

<視察研修受け入れ>

①平成22年 7月 1日(木) 長岡市三島地域区長会様受入    18名

②平成22年 7月27日(火) 愛知県丹羽郡扶桑町議会様受入   12名

③平成22年 8月26日(木) 高山市社会教育連絡協議会様受入  23名

④平成22年 9月 2日(木) 高崎市豊岡地区区長会様受入     8名

⑤平成22年 9月27日(月) 三浦市区長会様受入        30名

⑥平成22年10月 1日(金) 富山県南砺市壮連協様受入     20名

⑦平成22年10月 4日(月) 川越市社会福祉協議会様受入    45名

⑧平成22年10月 4日(月) NPOなるく様まち歩き受入     13名

⑨平成22年10月 5日(火) 奈良ヒューライツ議員団様     25名

⑩平成22年10月 7日(木) 津市自治会連合会久居支部様受入  35名

⑪平成22年10月 8日(金) 十日町市議会様受入        12名

⑫平成22年10月20日(水) 上尾市コミュニティ推進会議様受入 20名

⑬平成22年10月22日(金) 京都大学大学院人間・環境研究科様泉水路見学受入2名

⑭平成22年10月23日(土) NPO現代の理論社会フォーラム様まち歩き受入17名

⑮平成22年10月25日(月) 南房総市議会議員様受入         25名

⑯平成22年10月26日(火) 信濃町ボランティアやよい会様受入    20名

⑰平成22年10月27日(水) 新道区・諏訪区・津有区地域協議会様受入 21名

⑱平成22年11月 4日(木) 金沢市議会様受入            10名

⑲平成22年11月20日(土) 陸平をヨイショする会様受入       17名

⑳平成22年12月27日(月) 坂城町立村上小学校様社会見学受入    27名
 

4.広報・出版事業の推進

   活動成果を広める為に広報出版事業を行ないました。

・毎月1回信州松代夢空間便りの発行

・各種出版事業

 「遊学城下町信州松代まち歩きガイド」出版
 

5.旧樋口家住宅管理及び運営業務委託(新規特別事業)

 旧樋口家住宅の市教育委員会からの管理運営業務委託により利活用を推進しました。
 

6.その他の事業の推進

地域の関係団体と協働してまちづくりを推進しました。

 (1) 2010松代イヤー実行委員会への参加協力

まちプロジェクトへ会員多数参加し「旧町名復活シンポと標柱」「屋代線に乗ってレトロな旅」「先人の案内看板」等のプロジェクト推進を担った。

7月24日(土)松代の旧町名復活を考えるシンポジウム

7月25日(日)―長野電鉄屋代線に乗ってレトロの小さな旅―

        松井須磨子のふるさと 旧清野村を歩いてみよう

9月26日(日)―長野電鉄屋代線に乗ってレトロの小さな旅 パート2―

        石の文化と真田家ゆかりの地 旧寺尾村を歩いてみよう!

1月 先人を顕彰する案内看板5箇所設置

3月 旧町名標柱13箇所設置

 (2)  松代地域住民自治協議会への参加協力

(3) エコール・ド・まつしろ倶楽部活動への参加協力

 (4)松代でひなまつりやぶらり北信濃ひな巡りへの参加協力

<第9回松代でひなまつりへの参加協力>

12月8日(水)第9回松代でひなまつり実行委員会

3月3日(木)〜4月3日(日)松代町内各種ひな人形展示への参加協力

3月3日(木)北信濃ひな巡りオープニングイベント

3月6日(日)流し雛協力 象山神社にて

3月12日(土)布のミニひな作り開催 旧樋口家住宅にて
 

 (5)投扇興の普及(信州みすず連との共催)

<投扇興の開催>

5月23日(日) 信州松代投扇興

6月20日(日) 投扇興体験会

7月25日(日) 信州松代投扇興

9月26日(日) 信州松代投扇興

11月21日(日)投扇興体験会

12月19日(日)信州松代投扇興

1月30日(日) 信州松代投扇興

2月20日(日) 投扇興体験会

3月13日(日) 第4回信州松代投扇興選手権大会
 

  (6)須磨子忌の開催協力

 (7)その他

7、諸会議の開催

総会  5月29日(土)

理事会

 5月27日(木)理事・事務局合同会議

 8月21日(土)   〃

 2月19日(土)   〃

監査会 5月21日(土)

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NPO法人夢空間松代のまちと心を育てる会(NPO夢空間)のホームページです。
信州松代は古代から近代までの文化遺産が5キロ四方の地域にぎっしり詰まっている地域です。
特に真田幸村の兄真田信之が徳川幕府の命により、上田から松代に移封され、松代藩の初代藩主となって以来250年間、真田十万石の城下町として、真田氏が十代にわたって統治したため、真田氏伝統文化が今日まで色濃く残る町です。
昭和41年に長野市に合併して以来、長野市の中に埋没し、せっかくの文化遺産を活かすことができませんでしたが、平成5年に高速道長野インターが松代地籍に開通して以来、住民によるまちづくりが活発化し、行政の後押しを得て観光の町松代としてもクローズアップされてきました。
NPO夢空間では松代全体をまるごと博物館ととらえて、地域に潜在している文化遺産を一つ一つ堀り起こして光を当てて、磨きあげ全国に発信しています。このHPではNPO夢空間の活動内容についてご紹介しています。

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